
桜に導かれて岡本太郎の墓前に佇む

根川緑道のお花見で右足骨折した前の日、私は多摩霊園のそばにおりました。武蔵野公園の、野川の桜を見にいこうと思ったのです。
通り道のそばの多摩霊園の中の桜があまりに見事で、迷いましたが中を通っていくことにしました。
何故迷ったかというと、自分の家のお墓があるわけでないし、故人の安息をみだりに乱しては行けない、墓地に近ずかないほうが良いと思ったからです。しかしどうしても見たい。
そこで霊園の不特定の故人に、丁寧に心の中でご挨拶をさせて頂いて桜を拝見させて頂くことにしました。
しばらくすると、ひときわ夢幻の路地を見つけます。樹齢の高そうな桜がこんもりとしていて、白昼の明るい日差しのなか、桜吹雪がスローモーションのようにふっています。ふらふら引き寄せられるように路地に入って行くと
写真ではあまりはっきりとでませんでしたが、はらはらと桜の花びらが絶え間なく舞っているのです。

私は黄昏れ時や、霧の発生していなくても、真っ昼間でも幽玄がある事を知りました。
路地を進むとに岡本太郎の太陽の塔のミニチュア版を飾っているお墓があって、わあ、相当なファンなんだなあ、インテリのお宅のお墓なんだなあと、感心して眺めてました。
そうすると、岡本一平とか、岡本かのことか、名前が目に飛び込んでくるではありませんか。そして太陽の塔のミニチュアには紛れのないTAROの刻印が、、、、、
偶然見つけた墓所は、本物の岡本太郎一家の墓所だったのです。

川端康成の石碑もあります。
そこにはこう書いてありました。
「岡本一平、かの子、太郎の一家は、私にはなつかしい家族であるが、また日本では全くたぐい稀な家族であった。私は三人をひとりびとりとして尊敬した以上に、三人を一つの家族として尊敬した。この家族のありように私はしばしば感動し、時には讃仰した。一平氏はかの子氏を聖観音とも見たが、そうするとこの一家は聖家族でもあろうか。あるいはそうであろうと私は思っている。家族というもの、夫婦親子という結びつきの生きようについて考える時、私はいつも必ず岡本一家を一つの手本として、一方に置く。この三人は日本人の家族としてはまことに珍しく、お互いを高く生かし合いながら、お互いが高く生きた。深く豊かに愛し敬い合って、三人がそれぞれ成長した。古い家族制度がこわれ、人々が家での生きように惑っている今日、岡本一家の記録は殊に尊い。この大肯定の泉は世を温めるであろう。」

芸術の末端に身を置くものとして、偶然とはいえ尊敬する芸術一家の墓所に導かれて、手を合わす事ができて、こういう日本人の家族がいたことに誇りを感じ、感動しました。
実は骨折したのはお墓の桜まで見て、桜の魔性に引っ張られたのかとか思う自分もいました。
しかし、人に起こる事は全てが天の采配であり、その人に必要な事という視点の前には、
感動と誇りを与えてくれた岡本太郎のお墓に導いてくれた桜を、魔性に貶める事はできません。
それどころか私の残りの人生を、岡本太郎が、応援してくださったような気すらします。
だってあんなに広い多摩霊園で、芸術の神様のお墓があることすら知らなかった私が霊前に偶然行くことになってしまったのですもの。
岡本太郎様ご家族様、安らかにお眠りください、そして白昼の幽玄の桜並木、本当に美しかったです!ありがとうございます!
今展示している川口市立医療センターのページを紹介します。
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