今話題の映画「悪人」の、原作を読んだ。
心の奥がざわざわと、きゅんと痛くなって泣きそうになった。
本の中に書いてあった「大切な人」の定義。
その人の仕合せな姿を思い浮かべるだけで、幸せな気持ちになれること。だって 。
もうまいったよ~~~~愛ってそうだよ~~~~
この本は一言でいえば、サクリファイズ(自己犠牲)の愛の物語だ。
自分が悪人になってまで、大切な人を守れるかという事だ。
この祐一という金髪に染めた、綺麗な肉体と綺麗な心を持ちながらも地味で、どんくさいまでに不器用な(ださい)主人公は、
二人の女を世間から救う。
一人は光代という、殺人犯の彼と逃避行するくらい相思相愛の、お互い好きな人と離れるのが辛く思っている彼女。
彼女を愛するがため、世間からバカップルに見られないように、彼は嘘の供述をして世間の悪意や好奇心の矛先が彼女から自分に向かうような供述をする。
つまり自分は女の困った顔を見ると性的に興奮する異常者で、彼女は被害者であると。
彼がそう証言した事で、彼女への世間の嫌がらせは少なくなり、光代には変わらない日常が訪れる。
もう一人は自分を捨てたおかあさん。
世間的には当然非難の対象となるべく子供を捨てたおかあさんにたいして、彼は母に金銭をたかる不良馬鹿息子を演出する事で、お母さんを世間の悪評から守る。彼女は子供を捨てたバカ親から、子供にたかられるかわいそうな親に立場が変わる。
ちょっと凄くね?
タランティーノもまっさおな、日本の任侠じゃね?
吉田修一はご丁寧に、ファッションヘルスという、男の性欲を処理する環境の女に対して、主人公の男が手作りのお弁当を持参するという形で、本当に好きな女に愛を誓う男を表現してみせる。
ところがこれが紙ひとえで、場をわきまえないとただの変態?
その道の女は多分彼をキモイい客と言って嫌がるだろう。
純愛も時と場所をわきまえないと
ただの変態扱いされてしまう。
私は愛があればなんでもいいかと思うが
世間は性欲と愛と
吐き出しと純愛をわけているのかしら。
殺されてしまった女の子も、セックスは主人公の男のほうがいいのだけれど、彼女がターゲットにしたのはイケメンの、大学生の違う男なのだ。
この違う男は彼女を軽く見ていたので、
真っ暗な峠で彼女を車から蹴りだすという残酷な事をする。
こんなややこしいことをして殺されてしまった女の子でも、親に対しては良い女の子。
親にとっても大事な娘。
本当に、カテゴリーで人を判断するのはむつかしい
だがこのやり方は自己満足と裏返しだ。
本の中では、お母さんとも、光代とも相互理解が無かった。
光代は自分が舞い上がっていて、独りよがりの愛だったと言っている。
これは寂しい。
凄く寂しい。
強いていればおばあちゃんだけ、信じたら、誰もまもってくれないから立ち向かえと彼にその姿を身を以て示す。
吉田修一という作家は、この背中合わせの相反した、カテゴリーの扱いが文章で凄くうまい、
例えば、悪人と良い人、
娼婦のふりした素人と、素人の娼婦。
私には主人公の男の愛は骨太な、男っぽい愛だと思うが。
この作者の人はやたらに女の心や構造の仕組みに詳しくて、だからこそこの主人公のような、本当に女を守れる理想のような男っぽい男を描けるのだと思う。
2010 公募 第23回全国和紙画展 - 美濃和紙の里会館期間 平成22年9月18日~11月3日(木)まで
場所 美濃和紙の里会館
開館時間 AM9:00~PM5:00 ※入館は、閉館時間の30分前までです。
休館日 火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)年末年始(12月29日~1月3日) 祝日の翌日
インターネット割引券あります。
http://www.city.mino.gifu.jp/minogami/view.rbz?cd=102 本券を印刷(白黒可)して、美濃和紙の里会館受付にお持ちください。
入館料を設定料金から50円割引でご優待します。 大人 500円 → 450円小人 250円 → 200円 *一枚につき5名様まで有効。 *他の割引、およびサービスチケットと併用できません。
佳作入賞・

入選

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