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07.12
Tue
私は此岸と彼岸の境目のような、不思議な場所に行った記憶がある。

あれは忘れもしない、今から12年前の夏。

当時の私は、旦那さんが交通事故で亡くなって半年、事務所の後始末を延々としながら、見えない未来のために、弁護士さんに事故処理を頼み、自身は六本木のフレンチのデリバリーと言うバイトをしながら、心もとなく生きていた。

事故処理は目撃者が少ないために判断が難しく、裁判ではなく自賠責から保証が入るようなやり方を弁護士さんは動いてくれていたが、難航していた。


当然絵どころではなく、すべて自分の人生は旦那さんの死とともに終わったような感じで、まだ思春期を先頭に三人の子供を抱え、肩の荷は重く、重い日々だったように思う。

すべてが面倒くさい。

当時の私の心情を一言で言えばこれだった。

ただ自殺だけは子供のためにすまいと思っていた。

とうちゃん早死に、かあちゃん自殺じゃシャレにならないというか、そこまで子供の一生を引きずるような、暗い刻印を与えるのだけは避けなければと思っていた。


私はだからよくとろとろと寝ていた。

ある日、、、、夢の中で、平屋のライブハウスの前を通りかかった。生前、自らもロッカーでよくライブをしていた旦那さんの影響もあって、私はライブハウスは少し愛着があるのだ。

なにげに見ていると入口の半分あいている木製のドアの横に、ドアほどの高さの80㎝はばの曇りガラスがはめこまれていて、中の客がそこに寄っかかっていた。その背中が見えた。

ウワゼのある細い大男。赤いアロハにジーンズの背中姿。


旦那だ!赤いアロハ。よく好んで着ていた服だ。あの後ろ姿は旦那だ!

直感的にそう思った私はドアに突進した。

しかしドアは、、、、まるで内側からスゴい吸引力で引っ張られるように閉まってしまうのだ。

私は、新聞屋さんの勧誘の人のように、完璧にしまる前のドアに足の先をつっこんで、力に逆らうようにドアをようようこじあけ、中にはいった。

飛び込んだライブハウスの中は表があんなに明るかったのに薄暗く、グランドピアノがセンターにおいてあって、暗い中になにやらたくさんの人の気配があった。

どこ?何処なの?

さっきガラス越しにいた男の姿がわからない。

人々はなぜかフード付きの雨合羽のようなものをすっぽりかぶっていて、顔も見えず、くらげのようにゆらゆらと、部屋の側面の真っ暗な部屋から、たくさん出て来るのだった。

センターのグランドピアノのある部屋を通って、もう一つの蛍光灯のついている部屋のほうへ、くらがりのなか少しずつ一人ずつ移動していくようだった。

そこではじめて、私は何故かはいっては行けないところに無理矢理ドアをこじ開けてはいってしまったような後悔と気持ち悪さを感じた。

ここは何?

どこかでしつこく電話がなっていた。旦那さんを見つけられなかったことと変なところに入り込んでしまった絶望で涙がでてきた。

電話はなりやまない。

どうやら現実のようだ。

私は泣きながら目をさました。

家の電話がなっていた。

ようやく電話をとった。

「浜田さん?弁護士の〇〇です。おりましたよ!自賠責!100%おりましたよ!」

「えええ?先生、今ちょうど旦那の夢見てたんですが。会えなかったんです。でもほんとですか?ありがとうございます』

「あなたそれ知らせにきたんですよ!ほんとに良かった!」

先生が電話の向こうで弾む声をだしていた。
それを聞くうちに私の心にも深い安堵が広がってまた泣いた。

今度はうれし涙だった。


今でもその夢ははっきりと覚えている。

子供もなんとか、この12年で大きく出来た。
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こないだの個展記事1
http://koten-navi.com/node/8387</span>">http://koten-navi.com/node/8387

こないだの個展記事2
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