
ArtAnneRoseの軌跡33 1990年EX-IT 薄い底基材が必要だ

これはこの時の展覧会の最後の作品です。
底基材(ベースの素材)にブレダン紙という洋紙を使用していた私は、ブレダンでのコラージュに少し限界を感じてました。
今回の作品は、地は布にモノタイプで絵の具をプリントした上に、ブレダン紙を底基剤にしたものをコラージュしていますが、ブレダン紙が厚みがあるので、この作品のように箇所によっては何層もコラージュを重ねると。絵の厚みが結構増してしまうのでした。
タピエスや。コンクリートのような、素材感のあるものが元々好きではありましたが、絵はだまし絵と言って、実際は厚くなくていいのです。仕掛けはあっさりと手際が良く、見た目はごつごつと重厚に見せるにはどうしたらようのだろうと思っていました。
そして、今回から実験で使用した和紙に気持ちが行きだします。和紙は細工しても、コラージュするとぴったりとして、洋紙のようにゴワゴオしないのです。
しかし、それは、まだまだほのかな思いでした。絵の一部に実験的に試すくらいで、メインは洋紙でした。

このころ、プライベートでは、二人の幼児のママになり、こどもを保育園に預けて家業のデザイン事務所を手伝い、あいている時に自分の作品をつくるという、今に至る忙しい毎日をすごしていました。
子供はみんな母乳で育てていた私は、必ずこういうスカーフを常備し、移動中の電車の中でも、なんでも、子供がむずかるとさっと対処してみえないようにスカーフで隠して、あとはまたオシャレにスカーフをするという、技をもって子供のぐずる時を乗り切ってました。

休みになると近所の公園へみんなで出かけるという、どこにでもある普通の小さなシアワセな日常でした。
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